2024年度 目路はるか教室

2Jコース

「オーケストラを指揮してみよう!」を終えて

指揮者

坂入 健司郎 氏 (サカイリ ケンシロウ)

 私は、普通部一年生の目路はるか教室(23年前のことです)で、指揮者の藤崎凡先生の授業を受講しました。藤崎先生は指揮の手 ほどきを教えてくださっただけでなく、先生が毎年指揮するベートーヴェンの「第九」を合唱団の一員として参加させてもらい指揮者になるきっかけを与えてくださりました。大久保忠宗先生に付き添ってもらい、はじめて「第九」を歌った日は今でも忘れることができません。
 紆余曲折ありながら、いまや私も駆け出しの指揮者となり、さまざまなプロ・オーケストラを指揮していくうちに、いつか目路はるか教室へ恩返ししたいという気持ちが高まっていきました。ですから、私にとっても今回の授業は夢が叶った一日でした。
 指揮者になってからも、たくさん失敗しました。そして悩みました。その経験から見つけ出していったリーダー論も簡単にお話ししました。心を健康に保つこと、たくさんのコミュニティに関わっておくこと、人を操るのではなくみんなが生き生きできる環境を作っていくこと、目標と一貫性をしっかり持つこと……今後みなさんが部活のリーダーになるとき、社会人になって何かリーダーを務めなければならないとき、きっと役に立つときが来るでしょう。
 さて、みなさんの指揮体験では、普通部OBを中心に結成された「目路はるか交響楽団」の皆様が演奏してくれました。ひさびさに入る普通部、そして今の普通部生に会えたことをみんな心の底から喜んでくださりました。再びみなさんの前で演奏する機会が、ひょっとしたらあるかもしれません!
 普通部生のみなさん、これでお別れではありません。普通部生の私が藤崎凡先生と出会ったときのように、これからは一人の先輩として、私にいつでもご連絡ください。ご担当された正田先生や中川先生経由でも構いません。私の演奏会やリハーサルもいつでも観に来てください。これからも末長いお付き合いになることを心より願っております。ありがとうございました!

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