2022年度 目路はるか教室

3Bコース

「人間万事塞翁がペンギン!?」 …震災からの復興「仙台うみの杜水族館」プロジェクト…

仙台水族館開発株式会社 代表取締役社長

伊吹 立 氏 (イブキ リュウ)

 3年生にとって最後の目路はるか教室となるので責任は重大!
 このコースを選んでくれたからには何かを持ち帰って欲しいと、先ずはお土産を用意しました(笑)。僕のホームである「仙台うみの杜水族館」での開催は難しいので、事業パートナーである(株)横浜八景島にお願いして、八景島シーパラダイスを教室としてお借りしました。僕の話が心に響かなくとも、バックヤードツアーは想い出に残るはずで、2つの「スベリ止め」が用意できたので、あとは何を話すかです。
 24名の個性豊かな普通部生にとって何が琴線に触れるかわからないので、哲学的な話から実学まで幅広く話すことにしました。特に、高校に上がると環境が激変し、籠の鳥が大空に解き放たれる訳で、それに備える意味でも「後悔しない生き方。自分の軸となる価値観を持とう!」というテーマで、勉強やスポーツに加えて、「思索」することの大切さを訴えました。基本的な価値観は既に自分の中にあるはずで、「思索」により自分の内なる声に耳を傾けてみようという提案です。分かれ道でどちちらの道を選んできたのか、その選択の根底にある自分の価値観は何であるのかを考えてみようというものです。後悔しない生き方とは、自分の軸を持った上で、最終的な決断は自分自身が下していくことの積み重ねではないかと話しました。
 後半は、マーケティングという学問の紹介、総合商社の解説と三井物産(株)がプロジェクトリーダーになり、東日本大震災からの復興のシンボルとして立上げた「仙台うみの杜水族館」事業について説明しました。
 最後に、「人間万事塞翁が馬」と「人事を尽くして天命を待つ」という2つの諺を解説した上で、「自分に起こることは、すべて自分の為に起こっている!」と思えたら素敵ではないかとポジティブ発想のススメで締め括りました。
 このコースが、「思索(考える)」ということを習慣化するきっかけになってくれたなら幸いです。

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