2018年度 目路はるか教室

3Cコース

金融的手法を通じた経済・社会への貢献

昭和54(1979)年卒業株式会社 海外交通・都市開発事業支援機構

杉山 卓 氏(すぎやま たかし)

 この度は、目路はるか教室のお話をいただき、ありがとうございました。準備を進める過程で、普通部やその後の学生生活を振り返り、また、どのようなことを考えながら社会に出て今日まで過ごしてきたのか、を改めて見つめ直すことができましたことは、私自身にとっても貴重な経験となりました。このような機会をいただきましたことに心より感謝申し上げます。

 「これまで携わってきた仕事の話や普通部生の将来に向けたアドバイス等を語ってもらいたい」というのが世話人の方からのご依頼でした。「少しでも後輩達のお役に立てるのであれば」という気持ちでお引き受けいたしましたが、準備を始めてみると、「果たしてこのような内容で良いのか」と迷うことも多く、なかなか講義の内容が定まらないという状態でした。

 そのような折、普通部から受講生の自己紹介文をいただきました。そこには、このコースを選んだ理由や講義を通じて聞きたいこと等が熱心に綴られており、でき得る限り受講生の質問に応えて、講義を少しでも実りあるものにしなければならないという想いを強くいたしました。

 講義は3部構成といたしました。

1.慶應義塾で学んだこと

 
自分の頭脳で思索すること、自律するこころを持つこと、志を持つこと、交友を深めること

2.政策金融による経済・社会の発展への貢献

 
金融の仕組み、日本の金融制度、政策金融の仕組み、日本経済の変遷と政策金融の役割

3.インフラファンドによる経済・社会の発展への貢献

 
投資ファンドの仕組み、インフラファンドの特徴

 当日の講義3時間の長丁場となり、時に専門用語もでてきて、難しい内容だったかもしれません。多くの質問に応えようとしていろいろ詰め込みすぎたかな、もう少し受講生一人一人と話をする機会を持てればよかったな、等々、振り返ると反省点も多くありますが、受講生のみなさんが最後まで熱心な眼差しで講義に耳を傾けてくださったことに感謝しています。

 講義を通じて、受講生が金融や経済に対する関心を深めていただけたのなら幸いです。しかし、将来、どのような道に進むとしても、慶應義塾で学ぶこと(自分の頭脳で思索すること、自律するこころをもつこと、志を持つこと、交友を深めること)がとても大切だということを受講生が感じ取っていただけたのなら、そして、受講生がこれからの塾高、大学の生活の中でそのことを少しでも意識していただけるのなら、大変嬉しく思います。

 目路はるか教室を終えて受講生からの感想文をいただきました。当日の23名の受講生の真剣なまなざしを思い出しながら、自己紹介文にも増して熱心に綴られた文章を拝読し、将来性豊かな普通部生と貴重な時間を過ごせた喜びを感じております。

 最後になりましたが、今回の目路はるか教室にあたり、いろいろご準備いただきました関係者のみなさまに御礼申し上げます。ありがとうございました。

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