2024年度 目路はるか教室

1Iコース

メンタルヘルスの時代がきた! 精神科医が発信したいこと

聖マリアンナ医科大学 神経精神科学教室 講師/聖マリアンナ医科大学 統合失調症治療センター 副センター長

小口 芳世 氏 (オグチ ヨシヨ)

 今回、思いがけず、幼稚舎・普通部の同級生でもあり目路はるか教室世話人でもある森大樹君からのお声がけに始まり、光栄にもお招きいただきました。改めまして御礼申し上げます。私の担当は普通部1年生のIコースでした。メンタルヘルスのお話ということで、講演前に普通部生にわかりやすく、そして親しみを持って伝えるにはどのように工夫したら良いかを思案しておりました。事前のアンケートで、この話題に関心を抱いている生徒が多くいたことを知り、皆さんと一緒に考える機会を持つため、授業だけではなくワークショプを企画いたしました。また、当日をイメージしながら、事前に普通部を訪問して荒川先生や三浦先生に実際授業を行う教室をご案内いただきました。
 授業当日は山田先生にも帯同いただき、まずはアイスブレイクを兼ねて、自己紹介をしながら、自身がなぜ精神科医を目指したかを述べました。自身の研修医時代の経験が精神科の志望動機に 繋がったことをお話し、精神科医の業務の紹介や大変なところについても触れました。
 続いて、「ストレスとどう向き合っていくか」と「AIと精神医学 今後どうなる?」という2つの身近なテーマでワークショップを開催、4班に分かれて活発に議論し生徒に発表いただきました。3つ目に、「こころの病気」に関する簡単なクイズを出題いたしましたが、皆さん既によく知っていて、正答を多く得ていました。
 最後に2022年度より高校1年生の「保健体育」の教科書におよそ40年ぶりに精神疾患が掲載された経緯について簡単に解説すると共に、メンタルヘルスを学ぶ重要性を強調してお伝えしました。精神疾患に対する不安等が偏見につながること、メンタルヘルスの知識を得る機会は公平にあるべきという点を共有しました。授業終了後も多数の質問を受け、お答えさせていただきました。
 貴重な授業を担当させていただき、本当にありがとうございました。

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