2024年度 目路はるか教室

2Bコース

〜自分の道は自分で拓く〜 唯一無二のホームセンター、ハンズマンの経営理念

株式会社ハンズマン 常務取締役

戸田 勝久 氏 (トダ カツヒサ)

 人生のターニングポイントでは大きな決断が求められます。大胆に決断し、思い切り挑戦していく。これから自ら人生を切り拓いていく若き普通部生の皆さんには、情熱と勇気をもって正しく決断すれば、必ず道は開けることをお伝えしたいと思います。私自身は、二度の大きな決断を経て現在に至っています。家業復活のためサラリーマンから独立した時と現在身を置くハンズマンとの出会いです。
 一度目は、「情熱」と入念な「準備」が、決断に必要な「勇気」を与えてくれました。
 二度目は、企業理念への「感動」(共感)がもたらしました。決断するために最後に必要となるのは「勇気」です。入念な「準備」には多くの時間を要しますが、成し遂げたいとの強い想い=「情熱」は根気を生み出し、根気よく整えた「準備」は確信につながります。2つが揃って「勇気」が生まれるのではないでしょうか。また「感動」する心は、「情熱」に繋がるのではないでしょうか。
 自分は決断力が欠けていると考えている生徒が少なからずいましたが、「迷うときは選択肢を複数定め、表に記し整然と整理する」「自らが負える結果責任の範囲で選択する」、日頃から訓練することで冷静な決断力は培われると思います。
 また講義では、全国展開に向け一歩踏み出したハンズマンの経営理念についてお伝えしました。
 「品揃え」「接客」「売場空間」の3要素で、お越しいただくお客様に心からの感動をお届けすることを使命としています。また掲げた「理念」は飾りものとせず、徹底して追及し、守り、そして目先の結果を求めるのではなく、理念を貫けば結果は後からついてくることを信じ続けています。なぜできるのかというと、それは自らの都合を優先し効率化するのではなく、お客様の都合を優先し、非効率なことでも本来小売業としてあるべき姿を愚直に追求することが、企業が果たすべき社会的責任であるという信念を貫いているからです。経営トップが現場主義を徹底し、率先して取り組んでいるからこそ、社員全員に理念が浸透します。ハンズマンは小売業が一般的に取り入れる経営手法とは、真逆と評価されています。「自らの都合で効率化をすれば、お客様は不便になる」、「ご来店頂いたお客様を手ぶらでお帰り頂くようなことはしてはいけない」、「年に一つしか売れない商品でも品揃えする」、そんな経営理念を貫き、お客様から支持を頂いているのです。
 将来起業したいという生徒も多数見られましたが、未来の起業家社長として尊い理念を掲げ、守り抜くことが何よりも大切であることをお伝えしたいと思います。

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