労作展

2018年度 受賞作品

技術家庭科

DIYで続けた三年間

3年R.M.君

 労作展では一年、二年と賞を頂いていたので周囲からの期待もあり、三年目も賞を取らざるを得ない雰囲気にはなっていた。でも、折角のチャンスなので自分自身ももう一つのメダルと専用ケースが欲しくなった事で今年も頑張ることにしたのだった。

 最後の労作展の作品搬入日前夜、僕は出来上がった作品を眺めながらこう思った。「ここまでやり切ったのだからきっと大丈夫」と。というのも、今年は早い時期から構想を練り始めていた。今までのように遅めに始めたら間に合わないという危機感があったからである。まずは何を作り、どのような形にするのか、といったデザインから考え始める。これが後になってかなり重要だったりする。そして「本棚」を作ることに決めた。でもただ棚があるだけではつまらないので、自分専用の設計にしていろいろと機能を付けることにした。昨年同様の引き出しをはじめ、扉、可動式の棚、彫刻そしてコンセントなど。すると過去二年とは大幅に作業工程が増え、大変なことになってしまった。しかし、これこそが労作展であると思い、本当に完成するのか分からないまま取り敢えず挑戦することにした。

 木工作品というのは組み立てるだけなら簡単だが、一方どこまでもこだわれるものだ。ヤスリ掛けをしてニスを塗り彫刻をしてもまだ何か出来るかもしれない。そんな事もあり、昨年以上に作品の組み立ての正確性と表面の肌触りにこだわった。でも正確に設計図通りに製作することは難しく、ほんの少し直角、平行でなかったりするだけで斜めになったり隙間が出来てしまう。そこで、ずれないように組み立てる事にとても神経を使った。表面の肌触りに関しては、粗めの布ヤスリから段々と細かいものを使う事で、ひたすらつるつるにさせ、またニスも三回重ね塗りをした。そして背板へはこの夏に部活で登頂した槍ヶ岳を根気強く彫刻していった。機械は使わず全て自分の手で行ったため手や腕が痛くなってしまったが、これも労作の証ということで我慢した。

 そして今回の一番の厄介者はコンセントだった。よく見かけるものだが、内部構造は知らない、どう結線すればよいのか分からない。最悪の状況だったが様々な所から情報を集めて何とか組み立て、実際に読書灯がついたときは嬉しかった。こういうことも自ら学ぶ労作展の理念に合っている気がする。電気工作もちょっと楽しいかもしれないと思ったきっかけにもなった。

 木工の緻密さと楽しみを味わった三年間であったが、これまで学んだ知識と経験を活かして、今後どこかで役立てたいものである。