2022年度 目路はるか教室

3Jコース

目路はるか教室に参加させて頂いて

三菱商事株式会社 環境素材・化学事業部バイオエタノール事業推進室マネージャー

久保田 誠 氏 (クボタ マコト)

 この度は私のような若輩者に大変貴重な機会を頂き、誠に有う御座いました。
 授業の前半パートは私の35年間の人生を麺グラフ(実際は棒グラフ)で説明致しました。伝えたかった事は、振り返ると人生の転機となるイベントが学生の皆さんには今後次々と発生するので、是非立ち止まって自分で考えて欲しいという点です。例えば、高校選択もその一つ、私は海外への漠然とした憧れでニューヨーク校を志望致しました。(実際は両親からお金ないから無理!と却下され、塾高に通いましたが。)今振り返るとこの時の思いはその後の仕事選びにつながったと感じます。
 後半のパートは家事育児について考える時間と致しました。私はフルタイムで働く妻と共に4歳と2歳の子供を育てる身として、社会的な課題として認識されている男性の家事育児参加について、将来社会のリーダーとして活躍するであろう皆さんと是非一緒に考えたい、という思いからです。
 まずは家事育児についての具体的なイメージを広げてもらうために「料理」や「小さな子供の子育て」等について具体的にどのような作業があるのか、皆さんに意見を出してもらいました。
 その後、男性が家事育児に参加するメリット、デメリットについて意見を出してもらいました。結果は「家族の為にはプラス(間接的に自分にプラス)」という前向きな意見がある一方「自分にとってはやる事が増えるので大変だよね」という後ろ向きの意見も多くありました。
 帰りの道中改めて意見を振り返り、皆さんがイメージの湧きづらかった部分、私が家事育児に取組みを通じて何を得ているか改めて考えておりました。
 改めての私の答えは「家事育児は自らの学び、成長の機会」という事です。具体的に、例えば家庭での学びが仕事にどう活きるかイメージを共有します。料理は献立を考え、食材を買い出しし、決まった時間で終了させる為に複数の調理を同時にこなし、言葉の半分通じない2歳の息子を説得して野菜を食べさせ、片付けますが、私が仕事で担当する「アメリカで現地企業と一緒に推進している新規事業プロジェクト」と内容は極めて似ています。4歳の娘に勉強やピアノの練習を取り組んでもらう事は会社の同僚や部下にモチベーション高く仕事に取り組んでもらうよりも実は難易度の高い課題だと感じております。この例を聞く日々の家事育児は実体験を通じ、仕事にも活かせるスキルを得る貴重な機会だと思えませんか??(あえて仕事に関連する具体例を出させて頂きましたが、もちろん他にも多くの事を得ております。)
 授業で終了後は自分のつたなさに反省しておりましたが、感想文を拝見し、多少なりとも家事育児について考える機会になったのであれば良かったと感じております。私自身にも新たな気付きがあり、貴重な機会となりました事、改めて感謝申し上げます。誠に有難う御座いました。

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