2021年度 目路はるか教室

1Eコース

『スポーツのチカラ』  〜未来を変える・人生を変える〜

1988(昭和63)年卒業学校法人五大 理事長

佐藤 健一郎 氏(さとう けんいちろう)

 この度は、第24回目路はるか教室において普通部生の皆さんにお話しする機会を与えて頂き、誠にありがとうございました。準備段階から当日のご案内までお世話になった中嶋先生や谷口先生はじめ普通部の先生方、そして授業に参加してくれた生徒の皆さんに感謝致します。我々が普通部生の頃には無かった「目路はるか教室」という場で、何を生徒たちに伝えたいのか色々と考える過程が、振り返ってみると自らの人生を顧みる良い機会になりました。

 私は小学校から大学まで運動部活動に没頭したいわゆる体育会人間であり、現在もテニスやゴルフ等の複合スポーツスクールを展開するスポーツビジネスに身を置く人間として、改めて「スポーツや運動の大切さや楽しさ」を伝えると共に、これからの時代において「スポーツの持つチカラ」が様々な場面で必要とされる、無限の可能性がある事をメッセージとして伝える事にしました。

 当日はコロナ感染が一段落した状況もあり、弊社スクール施設のテニスコートやアリーナで実際にスポーツプログラムも体験してもらいました。当初は運動嫌いや苦手な生徒も、今回のプログラムで運動を楽しむことでスポーツを好きになってもらおうという狙いでしたが、実際に参加してくれた生徒はラグビー部を中心にバリバリ運動部で活躍している色黒なスポーツ大好きな生徒ばかりで、初めてやるテニスやダンスも終わる頃にはすっかり上達していて驚きました。

 また、今回のテーマである「スポーツのチカラ」について話をしている際に質問をすると、生徒それぞれのスポーツ体験から感じた「自分自身が思うスポーツの持つチカラ」というものを一生懸命話してくれて、私自身が改めて学ぶことも多かったです。私からは、目標に向かって日々努力するスポーツはいわば「人生の縮図」であり、部活動などで経験・学んだことが、その後の人生や仕事の面で大いに活きているという話もしました。

 私が大変印象的だったのは、スポーツプログラムで指導したコーチが一人一人、何故自分がスポーツを職業とする仕事に就いたのかという熱いメッセージを話している際に、生徒達が大変興味深く聞き入っている姿でした。スポーツに限らず、音楽やファッションやコンピューターなど自分が好きなことや興味ある事を毎日の仕事として出来る喜びは、まさに私が日々実感している事です。そうした想いが通じたのか、後日送られてきた生徒たちの感想文を拝見すると、何人かの生徒が「将来、スポーツ関係の仕事に就きたい!」と書いてくれていたので、大変嬉しく思いました。

 今回の講演のラストメッセージとして①自分が熱中できるものを見つけることの大切さ②その熱中できるものに妥協せずとことん取り組むことで、見えてくる又は得られるかけがえのないものがある という事を伝えました。そして各々異なるそれぞれの道を見つけて、その道で先導者(リーダー)を目指してもらいたいと結びました。これは「全社会の先導者たらんことを欲するものなり」という福澤諭吉先生の言葉から引用したものですが、今回参加してくれた生徒たちが今後成長し、将来どのような活躍をしてくれるのか心より楽しみにしております。

                                               以上

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