2022年度 目路はるか教室

1Eコース

地域と都会と自分 ~日本はまだまだ面白い!~

築地市場 魚河岸スタジオ

佐藤 容紹 氏 (サトウ ヒロツグ)

 築地の波除神社に普通部生たちが。なんとも不思議な光景であるが、その制服は懐かしく嬉しかった。学校とは全く違う、築地の「魚河岸スタジオ」で、実際に魚にも触れながら、①人と違うこと(個性)を恐れるな、②趣味に時間を注げる学生の特権を最大限生かせ、③結果に執着し努力しろ、というメッセージを軸に、自分の人生を振り返りながら話をした。
 まずは、人と違うことを恐れる必要はない。しかし何が違うのかの理解し、受け入れ「個性」としての強みにする。好きな事を、結果に執着して努力しやり切り、強みとなる「個性」にする。結果を世論の物差しで測れて、評価できる状態にするのが大切。自己満足で終わらせない。「個性」を考えるのに、育つ環境や食べている物が全く違う天然と養殖の「鯛」を使ったら、みんな真剣に「鯛」を観察して、食べて、違いについて意見を言ってくれた。
 また、人の時間は「生業」「仕事」「作業」「趣味」に分かれ、大人は「生業」と「作業」が大半を占めるが、学生は「仕事(勉強)」「趣味」に多くの時間を注げるのが学生の特権であると話した。私は学生時代に部活とバイトに没頭し、そこでの成功体験から得た、「努力」「結果」「達成感」は、人生に直接的な影響を与えているが、ある意味それ以上に大切なのが、目標は未達でも、その途中での失敗体験は、自分次第で成功以上の糧になる事を知る事であり、それを次の成功への「未計画の必然」と説明した。感想文に、「『未計画の必然』に興味を持った」とのコメントがいくつかあり、将来のその時にぜひ思い出してもらいたい。
 最後に今の生業である「地域活性化」の話を少し。「豊さ」についてみんなで考え、私なりの考えである「経済的」「精神的」「社会的」活性化を説明し、その実行には「よそ者」「若者」「バカ者」が重要になり、それをいくつかの地域で実践している話をした。
 今回はとても貴重な機会をありがとうございました。

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