2021年度 目路はるか教室

3Bコース

投資ファンドってなんだ? ~お金、会社、未来予測について~

1981(昭和56)年卒業雄渾キャピタル・パートナーズ(株)代表取締役

櫻井 歩身 氏(さくらい あゆみ)

 11月5日(金)、天高く晴れ渡る昼下がり、私は高揚感で紅潮しつつ普通部前に到着、その昔スキー学校に行くためにGama−senseiのご指導のもと苦手なランニングをした映像が甦り、思わず背筋が伸び門をくぐりました。

 噂には聞いていた目路はるか教室、キラキラ目が輝いているであろう生徒さんに「投資ファンド業」を営む私がお話しすることは想像を超えていましたが、ついにその時がやってきました。

 この貴重な交歓の場で何を伝えようか、とあれこれ模索しましたが、まずはバブル学生時代・就職・起業と転変した私の人生の節目で、慶應の先輩や仲間に何度も助けられたこと(前日に入社試験を受けた同期女子に情報をせがみ就職できたことは内緒でお願いします……)と、一方では体育会生活で仲間に恵まれつつも「KEIOワールド中心」であった私が、社会での多くの出会いに目を開かせてもらったことから、「世界は広いよ、飛び出せ若者!」と背中を押したいな、との思いでお話を始めました。

 皆さんは既に投資について学ばれていたり、ご家族とお金の話をされていたりと、私の想像より遥かにアンテナが立っておられ、これは大変!と私が夢中になり、後から考えてみたら日吉駅への投資先見学に出るまで、休憩を一回も挟まずに走ってしまいました、皆さんゴメンなさい、そして大変お疲れ様でした。

 こうして皆さんから大きな刺激をいただいた三時間でしたが、折角なので改めて皆さんにお伝えできればと思うことは……

 まず、お金は料理の包丁みたいなものだということ、欲に振り回されないよう取り扱いは要注意だけれど、自分が主人として上手に扱えば素晴らしい一品ができあがります。

 何事も習うより慣れろですから、ザックリやり過ぎなければ多少の怪我はオーケーと考え、好きなことや興味のあることに「活きた(ここが大事!)お金」を使っていけば、それがきっと「自分への投資」になり、「芸は身を助く」のだなぁ、と思える日が来ると思います。

 それから、皆さんと話し合ったSWOT分析(日産の事例では皆さんの面白い発想がたくさん出ましたね、本当に楽しかったです)、これは会社だけでなく自己診断などにも使ってもらえればと思いますが、現在のような激動の時代では、今日までの強み(S)が明日から通用しなくなる、また今は弱み(W)かもしれないけれど、これからの社会では機会(O)として活かせる、といった逆転がたくさん起きると思います。

 このように変化の速い世の中だからこそ、皆さんが柔らかい頭でどんどん考え、チャレンジすることが世界を変えていくと思いますので、勉強も遊びも全力投球でがんばってくださいね、陰ながら応援しております!

 末筆となりますが、このような嬉しい機会をいただきました目路はるか教室委員会の皆様、「しっかり恩返しせよ」とご指名をいただいた庭球部の濱野先輩、諸々サポートをいただきました篠原様、國分様を始めとした先生方、そして何よりも楽しい時間を共に過ごしていただいた生徒の皆さんに改めて御礼申し上げます、どうもありがとうございました。

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