技術家庭科
念願の特別展示
2年N.K.君
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普通部で二回目の夏休みがきた。 今年の労作展はラグビー応援ポロシャツを作ると決めていた。 なぜなら今、 ラグビー部に在籍して、 両親にたくさん試合の応援に来てもらっていたからだ。 去年の労作展ではスニーカーを一から作ったため、 大体の工程は想像できた。
個人的に一番大変だったところは、 刺繍だ。 僕はとても不器用だったため、 なかなか字がうまく縫うことができず、 周りを囲わなければならなくなったり、 ラグビーの試合で右手の靭帯を痛めてしまって、 作業に支障が出たりと、 たくさんのアクシデントがあったからだ。 ただ、 たくさんのアクシデントが起こったからこそ、 完成した時の達成感は大きかったし、 納得のいく作品になったと思う。
そして労作展当日、 自分の教室に行くと、 作品の下に小さな紙が垂れ下がっていた。 近寄って確認してみると、 うっすらと赤色のハンコが見えた。 紙の裏を確認してみるとペンマークのハンコがあった。 去年の賞の紙にはなかったものがあった。 正直、 最初はこのハンコが何を意味しているのかが分からず、 困惑したが、 友達が特別展示ってことだと教えてくれたため、 その時初めてこのハンコの意味を理解することができた。 親にもたくさん支えられて完成することができた作品だったため、 嬉しさよりも恩返しすることができてよかったという気持ちの方が大きかった。 ただ、 自分もまさか賞をとれた上に特別展示になるとは思ってもいなかったため、 すごく驚いた。
今回の労作展は自分の人生の中でもとても貴重な経験になったと思う。 普通部の伝統的な行事の中で、 こんなにも素晴らしい賞をもらったため、 僕が生涯忘れることはないだろう。 来年も自分が納得のいくような作品が作れる様、 努力しようと決意した。