お知らせ

2020年度 お知らせ

お知らせ

3月11日 卒業講話 村井純教授 演題「インターネット文明の創造」

 生徒感想文より  

 

N.K.君  本日は大変貴重な講話を有難うございました。このコンピュータ文明についてのお話を伺う前に「今日はコロナウイルスとインターネットのお話も伺えるのだろうか」と思っていましたが一番最初に「新型コロナ時代」のお話が伺えて嬉しかったです。先生がインターネットの生みの親であるということは知っていましたが実際に先生がこのコロナウイルスでコンピューターの役割が増大してきたことについてどのような意見をお持ちなのか非常に興味があったのです。先生は「間に合ってよかった」ということをおっしゃりました。インターネット開発を実際に自らの手で他国の研究者と協力しながら推し進めてきた先生だからこその一言にとても「格好良いな」と感じました。また、コロナの影響で家庭内のオンライン競争でお父さんが居場所がなくなってしまう話が非常に愉快でした。最終的に行き着くところが レンタカーの中、というのは意外でした。  その後、マイクロソフトのCEOが「2年間のDXを2カ月で経験した。」と発したことや東工大の未来カレンダーで2040年に起こるはずであった現象がもう2020年の段階で達成されるなど普段負の側面が強いコロナの影響で促進された部分もあるのだと改めて感じました。  先生のインターネットとは?という問いに対しての「バケツリレーである」という回答は予想していた解答よりもはるかに分かりやすく、インターネットに疎い僕でも分かる仕組みでした。非常に単純な構造で出来ている、ということは驚きでした。  今回印象に残ったのは質問のコーナーでH君がした「誹謗中傷、フェイクニュースについて」という問いに対しての先生の回答でした。つまり本当の悪用は技術で完全に止めることが出来るがこれらは微妙なラインであるので対応がむずかしいというものです。確かに言論の自由などを考慮した場合本当に大変な問題なのだ、と実感しました。また、そこで将来的に善用を行う日本の役割が大切になってくるというメッセージは胸に刻まれました。  義務教育の終わりに際して先生の講話を経験できたのは本当に貴重で、僕も僕なりに自分がこの国のために何ができるか考えたいと思いました。 T.K.君  今回は貴重なお時間を普通部生の学習のために当てて頂いて誠にありがとうございました。今回の講話で様々なことを学ばさせて頂きました。まず1番驚いたのはインターネットという日本では未知のつまり暗闇の荒野に自分自身で道を切り開いていったことです。他の人任せではなく自分自身でと考えられる発想力や自信が今の僕には到底足りていないと思ったからです。今の僕は先生や家族、友達に導かれて生きていますが高校や大学で自分の道が微かに見えた時、その道の先駆者として道をつくる道標になりたいと思いました。他にも基盤を作ってその上に大会社が乗ってきてガッポガッポ儲けるのも僕なら漁夫の利のような感じであまりいい気分はしないのですが先生は「けっこう」と言っていて器の大きさや自信の大きさを知らされ自分も器の大きい人間になりたいと思うようになりました。コロナ禍での変化の話も非常に興味深かったです。テレワークやgoogleclassroomなどオンライン普通になって家で完結する生活を既に考えていた資料があったことや2年分を2ヶ 月で体験したことなどインターネットについても知識と理解が深まりました。さらに講話の最後には「慶應生はすぐ友達になれる」と仰っていて慶應の繋がり、結束の強さや福澤諭吉先生の仰っていた「人感交際」がわかった気がします。自分の将来でも信頼出来る仲間となにか大きなことができないかと日々野望を胸に精進していこうと思います。やはり漢字の「人」にもあるように1人ではできないことも仲間と支え合うことでできるようになるということもわかりました。  他にも「みんなが好きなことをやればもっと面白くなる」という言葉で正当な科目としてある勉強だけでなく自分の熱を入れてる好きなことを追求するのもいいのかもしれない。と新しい物の見方に気づくことが出来ました。先日は貴重なお時間を使って講話をしていただいて本当にありがとうございました。卒業講話ということもあり前まで僕も自分自身の指針を迷っていましたが先生の言葉で自分の方位磁針が指した先がわかった気がします。インターネットの先駆者である先生のお話でインターネットの知識も非常に深くなりました。 S・Y.君  先日、卒業講話において講義してくださり、ありがとうございます。僕は多くのひとが思っているようにインターネットはアメリカで完成したものを日本に取り入れていたと思っていました。実際は、先生がおっしゃるように日本は日本、アメリカはアメリカと別々にインターネットを構築し、最終的にそれぞれを繋げたということを知りました。しかし、よく考えてみればアメリカが全ての国のインターネット環境を構築するなど不可能に違いありません。  また、普段よく使うインターネット用語の中で実際に意味が分かるのがとても少なかったです。URLには「https」と「http」の2種類あり、「https」は公開鍵暗号で暗号化されていることを知り驚きました。実際に「http」を探してみたのですが見つけることができませんでした。  そして、国際社会とグローバル社会の違いについて知ることができました。しかし、僕はまだインターネットで完璧なグローバル社会の実現にはなっていないと感じました。なぜなら、インターネットに規制がかかっている国多く存在し、そして何よりもインターネット空間での意見がそのまま反映される訳ではなく政府、国際社会が相手にしなければ机上の空論でしかないためです。また、西洋事情の「四海一家、五族兄弟」や世界中の電線の上を飛脚が走っている絵のように福澤先生が明治時代の国家を重要視していた中、国際社会ではなくグローバル社会、インターネット社会のような考えを持ってい たことに驚きました。  日本人は他の国の人に比べて良い人ということと、世界最高水準のスーパーコンピュータの富岳を作る能力があるので、技術力などは高いと思いますがOTT(タダ乗り)のような娯楽目的には不得手な感じもします。  マイクロソフトのCEOが言うように技術が困難な時ほど一気に進歩することを実感しました。一方で、多くの人が亡くなっているので素直に技術革新が喜べないとこもあります。  僕も、村井先生のように世界中で活躍できる人になるため、高校でどんどん勉強が難しくなると思いますが諦めずに勉強を続けていきたいと思います。お忙しい中、講話をしていただき本当にありがとうございます。