2023年度 目路はるか教室
2023年度 目路はるか教室普通部百二十五年九州講座
1962（昭和37）年卒業学校法人福岡雙葉学園理事長/麻生セメント株式会社 代表取締役 会長/一般社団法人九州経済連合会 名誉会長/連合三田会 会長 など
麻生 泰 氏（アソウ ユタカ）
荒川先生から「普通部生に地方を体験させたいと考えている中で麻生先輩の地元でそうした機会を作って欲しい」というご依頼を受け、喜んでお引き受けしました。
飯塚市の現地では、私の一時間くらいの話と質疑応答の時間。飯塚病院の見学と講演を医師から。我が家でのバーベキュー昼食。セメント工場見学。石炭資料館の見学というコースです。
私の講話では。Mission,Vision, Passion のMVPという題で話をしました。これは私の生き方として持ち続けている気持ちです。話した内容は、普通部生は多くの恵みを貰っている。経済的に、心身健康、優秀な能力、良い仲間。恵まれている環境に感謝するのは勿論ですが、与えられた一度の人生で大きなビジョン、ストレッチの効いた志を持って社会に役立つ生き方をして貰いたい。
学生時代に三つの力付けに注力をして下さい。体力、語学力、そして魅力です。
学生時代に体を鍛える。私も普通部生では山岳部とラグビー部に所属し、スポーツを通して体力をつけ、チームワークの大切さも体得したと思います。こうして高齢になっても自分のライフワークをもって元気に生きているのも学生時代の体力づくりのお陰です。語学力。日本語は世界の２％の人にしか通用しません。読み書きも大事ですが、聞く力、話す力が大事。日本国の発信力が低下し、存在感のない国民に成ってきています。積極的に英語の力をつけることが大事です。英語プラスもう一つ位の外国語も検討して下さい。魅力。これは格好良いという魅力よりも、信頼できる、あの人なら大丈夫、任せられる。困った時にも逃げずに相談に乗り、思いやりの気持ちを持っている。或いはスポーツが出来る。ピアノが上手という面でも魅力は生まれます。中でも語学力は大事です。英語が出来ることで楽しみが大いに広がります。海外に行っても活動範囲、交際範囲が広がり、情報量も増え、自己の価値というか市場からのニーズ、評価が向上します。日々の生活の中で頭に置いて貰いたいのは、「やりたい事より、やるべき事を」というメッセージも伝えました。すべての人に２４時間が与えられています。その中で、優先順位をつけ、対応すべき課題から始めその後で、自分のやりたい事をとも伝えました。嬉しい事に質問も多く出ました。私はこの質問をするという姿勢が好きですというか大事にしてもらいたいと思います。もっとこの講演者から意見を聞き出そうというエネルギーを持って聞いてくれたのが嬉しかったです。バーベキューの最中にもいろいろ聞いてくれるし、「東京で質問が出てきたら、どうすればよいのだろう？」というコメントも聞きました。
「地方からでも日本を動かしていける」という私のライフワークの考え方の一つに対して、確信とエネルギーをこの普通部生との交流機会で体感する事が出来ました。