2023年度 目路はるか教室

3Hコース

「学校医って何ですか?」

慶應義塾大学 保健管理センター 准教授

西村 知泰 氏 (ニシムラ トモヤス)

 この度は「第26回 目路はるか教室」の講師としてお招きいただき、ありがとうございました。
 最初に、普通部生と対話をしながら、学校医という仕事に関して説明しました。学校は生徒が勉強したり、部活をしたりする場所であり、生徒は健康でないとそのような活動ができません。そのため、健康診断等を通して、学校医は、生徒が学校生活を送れる健康状態か、学校生活上注意すべき健康問題がないかを確認しています。また、学校は生徒だけでなく、教職員も含め、1か所に多くの人が集まるところであり、感染症が発生した場合は、感染が拡大しやすく、教育活動にも大きな影響を及ぼすことになります。そのため、学校医は適切な感染症対策を学校と相談し、感染性の高い感染症に罹患した生徒の登校許可面接等を実施することで、学校内の感染症蔓延防止に努めています。
 次に、「秋の健康診断」と称して、生徒同士で協力しながら、身長・体重計を用いた身長・体重測定、視力検査装置を用いた視力測定、聴診器を用いた心臓の疾病及び異常の確認をしてもらいました。通常の健康診断では生徒自身、測定器具を自由に触れないので、思う存分、触っていただき、納得するまで身長等を測定してもらいました。
 最後に、僭越ながら普通部卒業後の自分が歩んできた道を振り返り、一先輩の意見として、①どちらかを選択しなければならない場面が多い、②その際に、自分の興味があることを選択すると大変な状況になったとしても頑張れる、③厳しい環境や自分が望まない環境に置かれたとしても、その時、その場所で自分のベストを尽くすことで、物事が好転する、という3点をお話ししました。
 今回の教室では、普通部生と対話しながら自分自身も学ぶことができ、まさに「半学半教」を実感できました。参加して下さった普通部生に感謝いたします。そして、色々な準備をして下さった普通部の先生方、委員の方々にも感謝いたします。

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