2023年度 目路はるか教室

3Cコース

「選ぶこと、選ばれる大切さ」

三菱地所レジデンス株式会社 代表取締役社長執行役員

宮島 正治 氏 (ミヤジマ マサハル)

 この度は「第26回目路はるか教室」の講師に選んで頂いたこと、そして私のコースを選択してくれた生徒諸君に感謝したいと思います。 また、教室開催まで丁寧にサポートをして頂いた普通部の先生方にも厚く御礼を申し上げます。
 今回の教室では、普通部生の私が「何を考え・何に悩んでいたのか」当時の記憶を紐解きながら、経験の少ない15歳の自分が選択をするのに迷って直ぐに解決策を見つけられずにいた事を思い出しました。
 間もなく還暦を迎え、それなりに経験を積んできた今の自分は、どんな方法で答えを見つけているのか、そして、当時、何に悩んでいたのかを整理をして生徒達に伝えることにしました。
・苦手な科目は、どうしたら好きになれるのか?
・高校に進学したら、何のクラブに入るのか?
・大学では、どの学部に進学するのか?
・将来、どんな仕事をしたいのか?
 答えを見つけられずに悩んでいる事柄を、選び易い順番から混沌として直ぐに答えが出せない事案までを、段階的に四つに分類して、問題を整理しながら極力シンプルな見方に変えて選択すると、悩まずに決断出来るようになる方法を話しました。
 講義の途中で、生徒から、将来、後悔しない選択の方法は無いのかと聞かれ一瞬答えに詰まりましたが、選択はその時々の判断で代わるものでは有りますが、中途半端な気持ちのまま安易に選んでしまう事が一番良くなく、後悔してしまう事だと伝えました。
私の経験談として、塾校一年の夏、中途半端な気持ちで仲間と飲酒をして事件になってしまった時の話も、あの時に自分をしっかり持って選択をしていれば、後悔することは無かったと。
 ただ、あの時の反省が有って現在の自分が居るのも事実です。今、私は選択をする時の基準として自分の目指すべき「道路標識」を考えてから行動する様にしています。その「道路標識」はどう考えているのか、是非生徒諸君にも試して貰いたいと伝えました。
 私の「道路標識」は、
・自分はどんな人になりたいのか。「私・人から必要とされる人間」
・どんな方法で、何をしたいのか。「私・感動を提供したい」
・その時のルールは何か。「私・誠実であり、楽しく生活する」
この「道路標識」を持って自分が納得出来る選択を行えば、後悔する事も減ると思います。
 多感な中学時代、自分の軸足が定まらないで迷っている時に、今日の話が少しでも役に立ってくれたら嬉しいです。
 又、教室の講義時間が180分と聞いたのですが、中学生の自分だったら耐えられない授業の長さだと考え、最初に自己紹介と私が勤めている三菱地所グループの話をした後、新築のオフィスを見学・丸の内の街並みをウォーキング、実際に販売している大手町のマンションギャラリーでモデルルームを見学、その後、会議室で60分の講義をする三部構成にしました。
 本題の講義では、生徒達が「選ぶこと、選ばれる大切さ」について真剣に話を聞いてくれた事、そして講義の感想文では、これからは、自分の「道路標識」を考えて学生生活を送りたいと多くの生徒が書いてくれました。目路はるか教室の体験が、これからの進路に少しでも役に立ってくれること事を願っています。

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