2023年度 目路はるか教室

2Gコース

救急整形外傷医:骨折などのケガの患者さんに24時間対応する整形外科医 〜医師になるまでと、医師になってからの心構え〜

東京女子医科大学附属足立医療センター 整形外科 救急整形外傷医

田島 康介 氏 (タジマ コウスケ)

 大学1年生の時に、池田啓彦先生から「ちょっと家庭教師をお願いしたい子が居るんだけど、普通部に来てくれないか」とご連絡を頂いて伺って以来、実に二十数年ぶりの普通部訪問でした。お世話になった先生方、ずっと普通部に足を向けずに申し訳ありませんでした!また、今回、目路はるか教室での講義を担当させていただく機会を頂きまして、世話人の皆さま、普通部教員の皆さま、本当にありがとうございました。
 私は、日本整形外科学会専門医と日本救急医学会専門医を有する、骨折や外傷などのうち緊急性の高いものに対応する「救急整形外傷医」です。(1)普通部から塾高、医学部、そして医師になってからの心構えについて、(2)医局とは何か、医師としてどのようなキャリアがあるのか、勤務医、開業医、研究者、国境なき医師団などについて、(3)救急整形外科医として24時間体制で、必要あれば夜間も手術をこなす生活や家族の理解、についてお話しをさせていただきました。授業の後半では、皮膚モデルを用いた縫合の実習と、ギプスシーネをお互いに巻き合う実習を行いました。さすがの普通部生で、実習が終わる頃には研修医並みに縫合が上手になった生徒もいました。
 医学部に入るまでの高校時代の成績も大切かもしれませんが、医師となってからも毎日勉強を続けることが重要であることと、医療者は世の中の平均水準よりも高い倫理観を持って物事に対処しなければならないことを強調させてもらいました。少しでも普通部生の心に、僕の言葉が残ってくれたら嬉しく思います。

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