2023年度 目路はるか教室
2Aコース
「目路はるか教室」という特別な経験
株式会社リルセダー 代表取締役
小杉 学 氏 （コスギ ガク）
「目路はるか教室」のことは知っていましたが、まさか自分がその講師をやるなんて全く想像しておりませんでした。
初め、自分が何を話せば良いのかを考えてみたときに、私には中学生に向けて何も伝えることが無いのではと不安になり、一時は辞退すべきかどうか悩んだりもしました。
その頃、ご担当頂きました志村先生から、「普通部生のために、是非とも自身の生き様をそのまま話してください。」といったご説明を頂き、それでようやく肩の力を抜くことができ、自分が経験してきたことをそのまま素直に話してみようと思えるようになったのです。
華々しい実績などはありませんが、あくまで普通の経験の中にもいろいろなドラマがあり、そこに気付きや学びが溢れているということなら、私にも少しは何かを伝えられそうな気がしました。
それから、昔の記憶を少しずつ手繰りよせてみると、徐々に学生時代や新入社員の頃の事がよみがえり、懐かしい気持ちになるとともに、思いもかけませんでしたが、どれもが私にとって必要な経験だったようにとてもポジティブに思い返すことができました。
このたびの目路はるか教室では、長年勤めたゼネコンでの経歴の中から、ゴルフ場の用地買収で単身赴任をして苦労したことや楽しかったこと、また羽田空港に勤務していた際には安全管理とセキュリティー管理が難しかったことなどについてお話させて頂きました。
自分としては、やはり苦労した仕事や不意のトラブル、そして事故に遭遇したことなどがどうしても強い印象として残っており、そういった話が中心になりましたが、それらを乗り越えるための苦労や経験は何よりも大きい事であって、そこから知恵や工夫、忍耐をたくさん学んできたような気がします。
このたび、そんな昔話を普通部生の皆さんにさせて頂き、それで良かったのかどうか気がかりではありますが、私にとっては、自分の歩みを振り帰ってみる大変貴重な経験となりました。