2023年度 目路はるか教室
1Bコース
地球儀を見ながら、世界で働く！ ～日本と外国との貿易って何？
株式会社フロンティア・リソース 代表取締役社長
合田 雅弘 氏 （ゴウダ マサヒロ）
世話人の諸先輩方々、後輩諸氏、私の担当をして頂いた籏野先生はじめ普通部の先生方、各種色々なご準備に奔走されていたことと思います。大変貴重な機会を与えて頂いた事、御礼申し上げます。
世話人の同期である濱野智之君から講師の話を頂いた時には、正直かなり迷いました。2022年7月に、34年続けてきた企業人を捨て独立したばかりで、人様の大事なご子息達の前に立ち、いったい何を話せるのか、生徒たちに何か希望を与えられるような立派な事を伝えられるのだろうかと。
そんな時に以前勤務していた銀行の人事担当者が言っていた言葉を思い出しました。「今の若い人達は、海外に興味を持つ子が明らかに減っていて、海外勤務希望者も昔に比べ激減。スマホやテレビで日本や世界のありとあらゆる情報が得られるので、海外に興味が向かないんです。」 更には日本で沢山のスタートアップ企業が勃興し、言葉も文化も違う海外にわざわざ出てゆく必要性、夢を感じていない20代が増加しているという新聞記事も見かけています。また、生徒たちの自己紹介文の中に、海外勤務に関する事や貿易について知りたいという数多くの質問を見て励まされました。
日本は農作物、畜産、漁業以外の資源が少なく、衣服や生活必需品、家屋やビル建設に必要な鋼材などの主原料の多くは海外から来ています。「この机やボールペンって何から出来ているんだっけ？ 服やスマホの原料ってなんだっけ？」という極めてシンプルな疑問を抱くことで、“貿易”がものすごく身近なものに関係している事を少しでも伝えられたらいい、それにより“海外”、“貿易”に少しでも興味をもってくれたらいいな、そして資源には限りがあり、それを大切に、太陽・海・風すらも有効活用出来るということを少しでも伝えられたらと考えました。グループディスカッションも織り交ぜながら、色々な質問にも答えながら、楽しく聞いてもらえていたならば、お世話になった普通部にほんの少し恩返しが出来たかもしれないです。