労作展

2019年度 受賞作品

技術家庭科

根気よく作品と向き合うこと

3年K.S.君

 今年の労作展では、「二年生から引き続いての竹細工で自分で納得の出来る物を作る。」と、いうことを目的に制作を進めていた。賞については周りの作品を見たことで自信をなくし、取れるわけないと思っていたので、自分自身とても受賞に驚いた。

 僕が竹細工を題材に制作をしようと思ったのは、伝統工芸品と呼ばれる物をやってみたかったからだ。二年生の五月に労作展の計画表を渡されたとき、これに何を書こうか悩んでいた。そこで何となく伝統工芸品が思いついたので少し調べてみたところ、寄木細工と竹細工が出てきた。この二つの中で比較し、教室を見つけられた竹細工で制作することに決めた。

 二年の時、僕は教室に通ってはいたが、竹の編み目もきれいではなく、基本的な編み方しか出来なかった。基本的な編み方とはいえ初心者には難しく、編むのを一つ間違えてしまうと大量に編み直さなければならなくて神経を使う難しいものだった。それなりに苦労して作った作品だったが「賞なんて無理だ、また来年チャレンジしよう」なんてそう思っていた。しかし、その予想を裏切ってまさかの受賞。今年の受賞の何倍も驚いた。そのとき僕の作品に対する講評はなく、何が評価されたのか全く分からなかったが、自分の努力が認められたような気がしてとても嬉しかった。このことが今年の制作へのモチベーションとなった。

 今年は、昨年の作品を超えるようにより大きく、より複雑な編み方が出来る様に、作る作品を考えた。これらの点から僕はざる、バッグ、コースターを編むことにし、ある程度の計画を立てた。これらの作品の中で、バッグをメインのものとして制作していたのだが一番難しかったのはざるだ。

 ざるは大きさもそう大きくもなくぱっと見ると簡単そうに見えるが見た目にだまされてはいけない。鉄線編みというのだがこの編み方がとても難しくてなかなか編むのに慣れることが出来ずに編む作業の中では今までに一番時間がかかってしまった。ここまでもだいぶ苦労したのだが、最も苦労したのがこの後だ。内側のひごの部分編み終わると縁の整形をする。僕が特別下手だったかもしれないが、これが非常に難しい。まっすぐで細い竹を束にして縁に合った形にするためにドライヤーで熱を加えながら曲げるのだが、曲げるときの力加減だったり、ドライヤーをどれだけあてるかを調節したりした。力が弱かったり熱が弱かったりすると全然曲がらないし、その逆だと簡単におれてしまうのだ。細い竹というのがやっかいですぐに折れてしまいそうでなかなか力を入れて曲げられなかった。

 そうやって、編んでいたのだが一度折ってしまった。この作業は、難易度はどの作業より高くて、二年間の労作展で最も難しかった。ざる、コースターと苦労したこと、難しかったことがなかったわけではもちろん無いのだが、それでも僕はざるが今回の労作展の中で印象に残っている。

 正直僕の中でざるは完成度が高いものだとは思っていなかったが、僕の目標は「二年生から引き続いての竹細工で自分で納得の出来る物を作る。」だったので、十分達成する事が出来たので良かった。そんなわけで、賞は期待していなかったのだが受賞することが出来て、僕の中では喜びよりも驚きのほうが大きかった。

 僕はこの労作展で根気よくやることの大切さを学んだ。一年間で少しずつではあるが集中して丁寧に作業をし、自分の目標を達成し作品を制作することが出来た。細々とした作業をやるのが苦手な人も少なくないと思うが、労作展という機会自分の作品と向き合ってみて欲しい。僕をこのことの大切さに気がつかせてくれた竹細工もこれからも続けていきたいと思う。