2017年度 目路はるか教室

3Eコース

東京ドームシティにある巨大ホテルの裏側、出来るだけ見せちゃいます!

昭和55(1980)年卒業株式会社 東京ドームホテル 常務取締役副総支配人/営業本部長

岩澤 忠広 氏(いわさわ ただひろ)

 約10年前、息子が普通部でお世話になっておりましたので「目路はるか教室」という慶應義塾ならではの授業が存在している事は存じておりました。しかしながら、息子在学当時、「目路はるか教室」講師の方々の印象は、各界の著名人を中心に、大学教授や先生、医師、弁護士、研究者、企業経営者、特定の分野で顕著な業績を上げられている方々等、名立たる先輩方ばかりで、まさか私に講師のお話しを頂くとは思っても居ませんでした。

 この度、講師を務めさせていただき大変光栄に存じますと共に、貴重な経験に感謝申し上げます。

【1】ホテルって何するところ?

 ホテルと、同じ宿泊施設である旅館の違いについての話しをしました。ホテルは客室を一歩出たら公共の場、旅館は建物全体が安らぎの場、等の他、法律上の違いやホテルを利用する際に注意するべき事などを伝えました。

 その他に、ホテルは結婚式やパーティーへの出席、レストランやバー利用など、宿泊目的以外の方の利用も多い事をお話ししました。

【2】東京ドームホテルについて

 東京ドームホテルの客室数は1006室。これは、「ドーム」の語呂合わせで、

「ドーム」 ⇒ 「トーム」 ⇒ 「10(トー)」「0(オー)」「6(ム)」。

 ダジャレですが、本当に語呂に合わせて1006室に決めた経緯や、東京ドームホテルと東京ドームは秘密の通路でつながっている話しをこっそり披露しました。

【3】ホテルの客室料金の不思議?

 ホテルの客室料金には、所謂「定価」が存在しますが、実際は定価でお泊まりの方はごく少数。客室料金は何種類もあり、それはなぜか?の話しをしました。

【4】大切なのは『ホスピタリティ』

 特徴的なホテルの仕事「ベル」「コンシェルジュ」「夜勤」についての説明と、ホテルで働く者全員が一番大切にしている『ホスピタリティ』(「心からのおもてなし」、「思いやり」、「気遣い」、「相手方の立場に立って、相手の方が、今、何を欲しているかを察し、その事を、心をこめて行うこと。」)についての話しをしました。更に、『ホスピタリティ』は、ホテルで働く者だけでは無く、誰にでもできることであり、「君にも出来るので、大切な誰かの、大切な時に、心からのおもてなしをして上げて。」と伝えました。

【5】ホテル内見学(約1.5時間)

 宴会場、宴会場厨房、チャペルと神殿、一泊数十万円の豪華客室、普通の客室、各種レストラン、最上階43階からの眺め、ブルペン(社員食堂)、客室サービスの裏側、東京ドームと繋がっている秘密(?)の通路等を見学してもらいました。

 授業を終えて印象的だったこと

 皆さんが一番興味を持った話しは、ホテルの話しでは無く雑談でした。

普通部と塾高の違いの話しをする中で、「塾高生は、10時20分からの20分休みに昼飯食べるんだよ!」と言った時のリアクションが最大でした(笑)。

 皆さん、今はびっくりしているかもしれませんが、あと数ヵ月後には、普通に10時20分から昼飯食っていると思いますよ。

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