2019年度 目路はるか教室

3Bコース

ご参加いただいた23名の普通部生と荒井栄一先生に

昭和51(1976)年卒業株式会社 電通

小川 文明 氏(おがわ ふみあき)

 ありがとうございました。

 まさか感謝の言葉を最初に書こうとは、本件を引き受けた当初は思いもしませんでした。

 目路はるか委員の仮屋園伸君は普通部で同じクラス、剣道部も一緒でしたから、実は断りにくかったのが本音です。電通社員は福島範仁先輩が10年ほど前にされましたが、その時は広告というより野球部の話を中心にされたということでしたし、博報堂の水島正幸社長が数年前にされたので、ならば役不足ながらやってみようという気になりました。しかしながら、準備を始めると、これが予想外に大変で、自分がやった仕事の証跡、広告業界の歴史と現状など、資料作成に相当苦労し、途中で後悔し始めたというのが正直な気持ちです。何しろ普段は広告ビジネスばかりしていて、人前で講義などほとんどしたことがありませんでしたから。心配になって、労作展を見に行き、篠原先生にお目に掛かったりしました。23名の自己紹介文が届き、随分と過分な期待を感じ、ますます真剣にならざるを得なかったのです。

 広告を感じでもらいたく、弊社ビル内にあるアドミュージアム東京で講義と見学をすることにしました。授業内容のタイトルは『今いる場所で、懸命に 〜広告マンの35年』。最も伝えたかったことは、広告云々というより、どんな境遇にあっても、前向きに自ら環境を作って、楽しく過ごそうということです。小生が普通部卒業以来やってきたこと、入社してからの仕事、昨今の働き方改革で悪名高き文章になりましたが社是であった「鬼十則」の本来の意味についてお話ししました。アドミュージアムの後藤明男が広告の歴史と館内案内をしました。演習としてブルボン「アルフォートミニチョコレート」のキャッチコピーを考えていただき、現役コピーライターの岡村めぐみが講評いたしました。

 終了後は、良いのか悪いのか、感触が全く掴めませんでしたが、感想文をお届けいただき、さすが普通部生、きちんと聞いて、展示も興味を持ってご覧いただけたのだと思いました。

 以下、感想文へのお応えです。

 臼井君 鬼十則、また、もっと読んでみてください。

 川合君 文章は訓練次第で上手になります。

 岸君 アドミュージアムにまた来てください。無料です。

 鈴木君 自分の心掛けで、今の場所で幾らでも楽しくできます。

 服部君 これからは圧倒的にデジタルなのです。

 三谷君 徹夜で100本コピー書き、全部没ということもありました。

 山口君 素晴しいキャッチフレーズでした。

 岩本君 昔のCMは時代を反映していて、結構面白いです。

 大賀君 広告作品にも洒落が多いですよ。

 二飯田君 この感想文なら、自信を持って大丈夫。

 茂木君 一人で出来ることなど現世に無し。

 大野君 広告はごく普通の人達が作っています。

 都築君 どんな場所でも楽しくできます。

 原澤君 スキー好きが昂じ、スキーの広告も作りました。

 宮本君 60年代ロックは今も最高!

 浅野君 好きなことには無駄など無いです。

 増田君 人の心を動かすのは、大変難しい。

 青木君 たった15秒に、人の英知が凝縮してます。

 赤川君 皆が汗水たらして懸命にCM作りしています。

 加藤君 的を射た良いコピーでしたよ。

 加美君 私も普通部生活はとても楽しかったです。

 テルヤス小中君 楽しんでいただけて良かった。

 野村君 創造力も訓練で育まれます。

 荒井栄一先生には楽しんでいただいた上にお褒めの言葉まで頂戴し、望外の幸せです。

 今はこの機会を与えていただいて感謝の念しかございません。目路はるか教室のますますの盛況と継続を強く願っております。また毎年30人以上のOBが、それぞれこのように講義できること、くださることに改めて圧倒的に素敵な中学校だと敬服いたしております。

 そして普通部や義塾社中だけでなく、日本全国、世界中にこんな思いや仕組みが広がっていく世の中になるよう、望んでいます。

 最後に、再び、ありがとうございました。

 

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