2018年度 目路はるか教室

3Fコース

公認会計士が上場企業の役員になった働き方

昭和62(1987)年卒業株式会社 サンウッド 取締役 公認会計士

澤田 正憲 氏(さわだ まさのり)

 今回、当コースを選択してくださった普通部生の皆様は、おそらく以下のどれかに関心があったのではないでしょうか。

 1.公認会計士

 2.不動産会社(マンションデベロッパー)

 3.ITベンチャー

 4.上場企業の役員

 公認会計士でありながら、上場企業の役員として働くというちょっと変わった働き方の魅力や考え方を伝えることができたかのではないかと思っています。

 当日は以下の内容をお話しさせていただきました。

★サンウッド六本木モデルルーム見学

 1部屋約2億円という超高級新築マンションであるサンウッド青山のモデルルームを見学していただき、サンウッドのモノづくりへのこだわり、富裕層に対する営業の心構え、その面白さについて講義を行いました。

「マンションの上層階の壁が斜めになっているのはなぜか?」という質問から、普通部生のするどい観察力には驚かされました。さらに、実際にご来場される富裕層には、芸能人や超有名企業の社長さんも多数いるという話には多くの普通部生が目をキラキラさせて、その芸能人を当てようとしていましたね。普段なかなか体感できない世界を感じることができたのではないかと思います。

★本社にて講義

 続いて、雨の中、本社に移動して私から仕事観、仕事内容等についてお話させていただきました。

・私自身の学生時代の話。

 普通部時代、塾高時代は、ちょっと怠惰な普通の学生だったこと、大学時代に一念発起して、公認会計士を目指したことなどをお話ししました。

・株式会社とは?上場するとはどういうことか?

 日本の企業数 = 382万社、そのうち上場企業数 = 3626社(2018年9月末現在)。

会社がお金を集める方法(資本と負債)や、株式を上場するということについて説明しました。

・監査の仕事はどういう仕事か?

 私が最初に就職したのは監査法人です。監査法人では主に監査業務を行います。

株主はお金を出してくれるかわりに、会社が儲かったら配当金を要求します。儲かったかどうかを会計ルールに従って記録していくのですが、自分で作った数字は信用ならないので第三者にチェックしてもらう必要性があります。第三者がチェックすることを監査と呼びます。

・IPO準備の仕事。

 IPOとは、新しく証券取引所に上場して株式を一般の人が売買できるようにすること。

日本のIPO企業数 = 年間100社くらいが新規に上場しています。今年はメルカリの上場が話題になりました。

・キャリアの考え方

 トヨタで働く=自動車を売るだけではない。

営業、開発、経理…などいろんな職種の人がいる。日本では会社で働くという考え方が一般的だが、海外では職種で働くという考え方で、職業を聞かれたら「セールスマン」「エンジニア」と答えるのが一般的。会社で働くのか、職種で働くのか、それぞれの仕事の考え方があり、どっちの働き方をしたいのかが重要であること。

 最後に、伝えたいメッセージとして、僕が常に心掛けている3つのキーワードをお話ししました。

「チャンスは平等」 「感謝の気持ち」 「説明責任」

 皆さんが何かに悩んだときにでも、思いだして役に立ててもらえるとうれしいです。

普通部の皆さんの益々のご活躍をお祈りいたします。

 

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