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2017年度 目路はるか教室 3Cコース

わが商社マン人生を振り返って

井上 貞彦(いのうえ さだひこ)
昭和49(1974)年卒業 三菱商事(株)

 第20回目路はるか教室3年Cコースの23名(1名欠席)の皆さんに対して、熱心に私の話を聴いてくれた事、心よりお礼申し上げます。

 普通部を卒業して43年もの年月が過ぎた私にとっては普通部3年生の皆さんが私の話をどう受け止めてくれるか全く読めず、暗中模索という感じで教室に入りましたが、皆さんが真剣な眼差しで私の話を聴いてくれていたので、なるべく知らないであろうことを色々と自分の体験からお伝えしたいという気持ちに自然となりました。その結果2回の休憩をはさみ約3時間の長丁場となりましたが、皆さんが何かを感じ取って頂いて今後の長い人生で役立てて頂ければこれに勝る幸せはございません。

 私は以下をテーマと致しました。

 『自身の36年(10年超のアメリカ駐在、フィリピンレイテ島のプラント建設現場駐在、50か国以上への海外出張)に亘る商社マン人生を年表的に振り返り、多岐に亘る様々な実体験を具体的に語りながら以下の点について何か感じ取ってもらいたい。

 1)双方向のコミュニケーション、相手の立場を理解する気持ちの大切さ。

 2)異文化への理解度を高める事の大切さ。

 3)激変する周辺環境の変化を感じ取り、自分が変革していく必要性。

 4)グローバルな視点の大切さ。

 また時間が許せば普通部入学から10年間の塾の日々での経験が如何にその後の人生で役立ったかも話したいと思います。』

 本当にお伝えしたかったのは以下のような事です。

 1)人間は一人では生きられない。

 2)人間は多くの人にサポートされながら生きている。

 3)国籍、肌の色、宗教等々異なっても皆同じ人間である

 4)相手の立場、気持ちを理解する事の大切さ、意思疎通の大切さ。

 5)多くの人を知ることで必ず人間は成長する。

 6)自分や世の中が変わることを恐れない。

 事前に頂いた普通部生からの自己紹介文も読み込んで、そこに書かれていた質問や心配事なども話しの中に可能な限り入れるように致しました。

 第1セッションではまず自己紹介から始めました。その中で普通部・塾高の時代の楽しかった思い出、普通部・塾高時代の仲間とは今でも深く付き合っていて一生の宝であること等々をお話しし、その中で就職に影響を与えたエピソードなども話しました。

 第2セッションでは三菱商事に入社したての丁稚時代の話し、初の海外出張先インドの貧しさを見たときの衝撃、初の駐在先のフィリピンレイテ島のプラント建設現場での想像を超えた体験、長期に滞在したマレーシアの話しなどをヒンズー教、カソリック、イスラム教関連の話しも交えてさせて頂きました。さらに国や宗教だけで人を判断することは出来ず、やはり個人と個人が胸襟を開いて語り分かり合う事の重要性を説明しました。また米国時代の体験談としてアメリカと日本のビジネスの違いも話しました。

 第3セッションでは第1・第2セッションではカバーしきれなった自己紹介の中に書かれていた普通部生からの質問に私の考えをお伝えしました。数ある質問のなかで私が気になっていたのは、普通部3年生の時点で自分が将来何になりたいかが決まっていないことに対する普通部生の不安でした。まだ限られた人生経験の中で明確な将来の希望が無いという事は全くおかしなことではなく、これから多くの人と交流して色々な経験をしていく中で絞りこめばよいのではと申し上げました。又、ビジネスで使用する英語についての質問に対しては、語学は所詮Toolであり重要なのはいかに心を通じ合わせるかということで、中学3年の英語がちゃんと理解出来ればビジネスでも十分コミュニケーション出来るとの私見を説明しました。

 今回の件は自分の商社マン人生を振り返るいい機会ともなり改めて今までの自分の人生を総括する事が出来ました。楽しい事、苦しい事、辛い事色々有りましたが、多種多様な経験をし、多くの友人と過ごした総じて良き日々であったなと思います。

 最後になりましたがこのような機会を私に与えてくださった担当の先生方、世話人の方々に厚く御礼申し上げます。

 (追伸)たった今普通部生からの感想文を受け取り早速拝読させて頂きました。私の話しをよく聴いて頂いていたことが実感でき感銘を受けました。私のメッセージも十分伝わったようで嬉しく思いました。


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